騙す人間の心理【寓話】裸の王様

 

こんにちは!ぴえ郎です!

 

日常生活で周りの意見って気になりませんか?

その意見が自分と反対のものだと自分の意見が言いにくくなりますよね?

しかし、時と場合によって他人の意見は薬にも毒にもなるときがあります。

今回の寓話を通して、

  • 自分の意見を信じることの大切さ
  • 相手の心理を読むことの大切さ

を紹介します。

 

 

では、あらすじへ

裸の王様

あらすじ

あるところに、とてもおしゃれな王様がいました。

王様はおしゃれな服を買いあさり、一時間ごとに着替えては皆に自慢をしていました。

ある日、王様さまの元へ二人の男が訪れ、

「私たちは、世界一美しい布を織り、綺麗な服を作れます」と宣伝した。

そして、「その服は、間抜けな人には見えないのです」とも言いました。

王様はすぐに「私の服を作れ!」と命令しました。

男たちは布を織るための綺麗な絹の糸とお金をもらいましたが、仕事をする振りばかりして何もしませんでした。

数日たって、王様は年を取った大臣にどれだけ服が織れたのか確認に行くよう命令しました。

大臣が男たちのところへ行くと、

「どうです。素晴らしい布でしょう?この布で織った服は、どれほど素晴らしいものになるでしょう?」

と男たちは言いましたが大臣には布が見えません。

しかし、間抜けだと思われたくないので大臣は

「実に素晴らしい」と男たちを褒めました。

そのことを王様に報告すると、王様は「すぐに完成させよ」と男たちをせかしました。

待ちに待ったある日、王様の元へ男二人が「服が完成しました」と報告に来たので、さっそく王様は服を脱ぎ着させてもらいました。

男たちは服を着せるふりをしながら、「この服はとても軽いので、着ているのかわからなくなります」と嘘を言いました。

王様は着せてもらいながら鏡を見ましたが服が見えません。

しかし、間抜けだと思われたくないので、「気に入ったぞ!すぐに町の皆にも見せてやろう」と町に繰り出しました。

王様たちが行列なして町中を歩くと、人々は「素晴らしい服だ!」「なんてお似合いなんだ!」と叫びました。

町の人々も自分が間抜けだと思われたくなかったのです。

王様の行列が進んでいくと、突然少年が「王様は何も着ていない!なんで裸で歩いているの?」と叫びました。

するとそれを聞いた町の人々は「王様は何も着ていない!」「裸で歩いている!」と叫び出しました。

 

王様はようやく男たちに騙されたのに気づきましたが、いまさら行進をやめるわけにはいかず、恥ずかしさのあまり顔を真っ赤にして行進を続けました。

 

見栄と虚栄心

この物語の教訓は『見栄や虚栄心は身を滅ぼす』というものです。

王様や大臣、町の人々たちは自分が間抜けだと思われたくないという、見栄や虚栄心で見えもしない布や服を見えると言いました。

たしかに、少しばかりの見栄や虚栄心ならばそれが向上心に結びつき、プラスの力を発揮するかもしれません。

しかし、人に実際の自分を偽って、「他人によく見られたい!」という自分を大きく見せたりよく見せたりする行為は大きなリスクを伴います。

裸の王様の物語とともにリスクを見ていきましょう。

3つのリスク

見栄や虚栄心があるがために陥ってしまった登城人物のリスクとは?

辱め・侮蔑

王様の場合
この物語で一番大きなリスクを背負ってしまったのが王様です。

王様は、家来たちに間抜けだと思われないために見栄や虚栄心が出てしまいます。

そして、王様は最終的に町の人々の前を裸で行進してしまい、辱めを受けてしまいました。

さらに、町の人々の批判の声を聴くにあたり、名声にも傷がついてしまったことでしょう。

 

貶め・罰

大臣の場合

この物語で一番最初に見栄や虚栄心を出してしまったのが大臣です。

大臣は、王様に間抜けだと思われないために見栄や虚栄心が出てしまいます。

そして、大臣は自己中心的な自分を間抜けだと思われたくという気持ちを優先させ、他人(王様)を貶めてしまいました。

王様を貶めてしまった張本人なのですから、罰を受けることになったでしょう。

 

惑わし・悪口

町の人々の場合

この物語で一番騙されやすい存在なのが町の人々です。

町の人々は、町の人々に間抜けだと思われないために見栄や虚栄心が出てしまいます。

そして、町の人々は周りの意見に流されて集団で騙されてしまいました。

さらには、最終的に他人(王様)を傷つける言葉も叫んでしまいました。

このようなことを繰り返していると、自分の信頼や信用は無くなり、他人に信じてもらえなくなります。

 

このように同じ見栄や虚栄心でも、王様、大臣、町の人々と、全員違うリスクや結果になってしまいました。

また、厄介なのが虚栄心は伝染するいうことです。

 

男たちの創り出した虚栄心が大臣に伝染し、その話を聞いた王様へ伝染し、王様の姿を見て町の人々へ伝染しました。

伝染しなかったのは、最後に出てきた少年のみです。

少年は、自分の意見に正直に向き合っていたからこそ、周りに惑わされずに伝染しなかったのです。

 

間抜けには見えない布と服

この裸の王様という物語に『間抜けには見えない布を売る男たち』が登場します。

この男たちはどのような心理で人を騙していたのか。

男たちの心理を考察していきます。

 

最初の値踏み

男たちは、王様に対して

「私たちは、世界一美しい布を織り、綺麗な服を作れます」と宣伝しました。

普通は、後々いざこざが起きぬように、この時点でその布を見せているはずです。

しかし、男たちは世界一美しい布(間抜けには見えない布)は見せていません。

このことから、

この時点で布を見せたら、見えない服などいらないと『断られる可能性があるので男たちは布を見せなかった』ということがわかります。

 

次に「その服は、間抜けな人には見えないのです」と言いました。

ここでこれを言うことによって、王様がどのような反応をするか試していると思われます。

 

もし、「その布を見せてみろ」と確認しにきたら、今後も慎重に対応しなければ嘘がばれてしまうと考えるでしょう。

もし、確認もせずに「すぐに作れ」とせっかちな対応をしてきたら、騙しやすいと考えたでしょう。

 

実際の王様の対応はすぐに「私の服を作れ!」と命令しました。

この時点で男たちはほくそ笑んでいたに違いありません。

王様の心理

男たちは布を織るための綺麗な絹の糸とお金をもらいましたが、仕事をする振りばかりして何もしませんでした。

何もしませんでしたとあるので、男たちはこの時点で嘘がばれない様に特別な工作はしなかったということがわかります。

ということは、布を見せて反応を確かめなくても、王様は嘘を信じていると知っていたことになります。

 

これは、王様の心理を読み取っているのでこのような行動をすることができたのです。

王様の心理が表れている決定的な場面とは?

 

「その服は、間抜けな人には見えないのです」と言った後にすぐに「私の服を作れ!」と命令した場面です。

 

もし、王様が「その服は、間抜けな人には見えないのです」と言う前に「私の服を作れ」と言ったならば、男たちは特別な工作をしていたかもしれません。

しかし、王様は「その服は、間抜けな人には見えないのです」と言った後すぐに「私の服を作れ!」と命令しました。

ということは王様は、間抜けな人には見えない可能性があると理解している。

すなわち、その服が自分には見えるという自信があるということです。

このような心理を読み解き、男たちはのんびり過ごすことができました。

男たちの目的

では、男たちの目的は大金を騙し取ることだったのでしょうか?

大金を騙し取ることが目的だったとしたら、

すぐに服を作ってしまってしまい、大金と綺麗な絹の糸を持って立ち去った方が良いのではないでしょうか?

それをしなかったということは二つの可能性が考えられます。

一つ目は、『城に長期間滞在しないといけない目的があった』というものです。

 

男たちは、仕事をする振りばかりして何もせずにいました。

しかも、王様がせかしたということは完成までに長期間かかる予定だったということです。

つまり、男たちは城に長期間滞在しないといけない目的があったのではないでしょうか。

もしかしたら、他国に追われているお尋ね者だったのかもしれません。

 

二つ目は、『王様への復讐』です。

 

最終的に王様を裸にさせて、町の人々の前を歩かせて辱めを受けさせることが目的だったのかもしれません。

もちろん賢い男たちなので町の人々が見栄や虚栄心で嘘をつくことも予想済みで、気持ちよくなったところで子どもに本当のことを言わせて辱めようと考えていたのでしょう。

 

まとめ

 

どうだったでしょうか?

 

今回の裸の王様の教訓は『見栄や虚栄心は身を滅ぼす』ということです。

見栄や虚栄心は少しであれば良い原動力になりますが、多すぎるとそれなりのリスクを伴います。

 

そして、男たちの騙しの心理を考察しました。

男たちの言動や行動は、騙すために材料を集め、計算しつくされていました。

 

 

でも、ぴえ郎が疑問なのは

王様は気づかなかったようですけど・・・

間抜けな人には見えない布を綺麗な絹の糸で織ったら、綺麗な絹の糸は見えるんじゃね?

 

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