他人任せの危険性【寓話】樽の中のワイン

 

こんにちは!ぴえ郎です!

皆さんも一度は「自分だけだったらサボっても大丈夫」と考えたことはないですか?

その考え方はとても危険です。

今回の寓話は、その危険性をわかりやすく表していますので是非読んでいってください。

それでは、あらすじへ!

樽に入ったワイン

山奥のユダヤ人の村に、新しいラビ(ユダヤ教における宗教指導者)が着任することになった。

村人たちはラビが着任する日に、祝いの宴を開くことにした。ユダヤ教会堂の中庭に空の樽を用意し、前日までに村人それぞれが一瓶分の酒を樽の中に注ぎ入れておくことにした。

当日までに樽はいっぱいになった。

新任のラビが到着すると、村人たちはラビを住まいに案内した。そして、ユダヤ教会堂に案内して、祈りをささげた。

その後、祝いの宴となった。しかし、どうしたことだろう。樽から注いだ液体はまったく酒の味がしない。それはまるで水のようだった。

長老たちは新任のラビの手前、戸惑い、恥じ入った。突き刺すような静寂が立ち込めた。しばらくして隅にいた貧しい村人が立ち上がってこう言った。

「みなさんに告白します。実は、みんなが酒を注ぎ入れるだろうから、わしが一瓶くらい水を入れたって、誰にも分らないだろう。そう思ったんです。」間髪を入れず、別の男が立ち上がった。「実はおれも同じことを・・・」その後、次々に、「わしもです。」「おれもです」と言いだし、とうとう村人全員が同じことをしていたことがわかった。

他力本願

この寓話の教訓は『他力本願な考えの人が多い組織は崩壊する』です。

この村の人々は、「村人それぞれが一瓶分の酒を樽の中に注ぎ入れるのだから自分だけは水でも構わないだろう」と皆思っていました。

「酒は勿体ない」なのか「買うのが面倒」なのかわかりませんが酒ではなく水を入れたいと考えたのです。

つまり、他人の力によって自分の望みを叶えようとしたわけです。

村人ももし酒を注ぐのが自分のみ、もしくは自分と2~3人程しかいなかったら水を入れることはしなかったでしょう。

たしかに今回のような誰がサボったのか分からない場合は「他の人がいるんだから自分だけは・・・」という他人ありきの考えが浮かびがちです。

しかし、他人ありきの考え方はとても危険です。

ではどのように危険なのか、

他力本願のような他人ありきの考え方のメリットとデメリットを紹介します。

“他人ありきの考え方”のメリット

他人ありきの考え方のメリットは「考えなくて済む」ことです。

今回の寓話でもし、真面目に酒を注がなくてはならないとなると「酒の種類」「酒の量」「調達方法」「注ぎに行く時間」等々を考えなくてはなりません。

しかし、注ぐものが水になれば「注ぎに行く時間」のみ考えれば済みます。

人が考え行動するには大きなエネルギーが必要です。

そのエネルギーを使わずに楽ができることが大きなメリットです。

“他人ありきの考え方”のデメリット

では他人ありきの考え方のデメリットは「考えられなくなる」ことです。

日常的に他人に依存している人は考えの軸が自分から他人に移ってしまっています。

自ら考え行動しなければいけない場面でも他人に任せる選択肢しか選べなくなってしまいます。

組織内の他人任せ

組織の中に他人任せな人がいると、しっかり仕事をこなしている人の仕事量が増えます。

今回の寓話のように酒ではなく水を入れる人が多ければ多いほど酒は薄まっていきます。

これをもとのアルコール度数まで高めるには、規定以上の酒を入れるしかありません。

どんなに頑張って酒をいれていても、他の人が薄めてしまう。

この様な状況が続いたら、組織は崩壊するのは目に見えています。

他人依存

「自分だけはサボっても大丈夫」=「他人がやってくれるから大丈夫」です。

しかし、大変なのは他人に迷惑をかけることだけではなく、自らの人生も他人任せになってしまうことです。

他人任せは他人依存です。

自らしなくてはいけない「行動」や「言動」を他人にやってもらう。

これは自分の人生が他人を軸に動いてしまっている状態です。

この状態で問題が起こると次に取るべき行動の選択肢に自ら解決できる方法は出てこずに他人ありきの選択肢しか思いつけません。

まとめ

どうだったでしょうか?

この樽に入ったワインという寓話で、

  • 教訓は『他力本願な考えの人が多い組織は崩壊する』
  • 他人ありきの考え方はとても危険
  • 他人ありきの考え方のメリットは「考えなくて済む」こと
  • 他人ありきの考え方のデメリットは「考えられなくなる」こと

の4つのことを考察することができました。

たしかに人間は他人に全く依存せず生きていくことはできません。

しかし、最初から他人ありきで考えるのではなく、自分の中で成立するように問題点を洗い出して、うまくいきそうな手立てを組み合わせたりして考えてみることが大事です。

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