ポジティブ思考の特徴と罠【寓話】オアシスの老人

 

こんにちは!ぴえ郎です!

 

皆さんはこのような経験はないですか?

  • 新しく入社してきた後輩の印象が皆と違う。
  • 友達の発言に対して不快感を抱いたのは自分だけだった
  • あいつはネガティブ思考だからポジティブ思考の自分とは合わない
などの『他人との意見が合わない状況』は多くないですか?

それはもしかしたら、オアシスの旅人になっているかもしれません。

 

この寓話を通して、

  • 人の物の捉え方の違い
  • 思考の偏りの危険性
について考察していきます。

 

それでは、あらすじへ。

オアシスの老人

二つの町の間のオアシスに一人の老人がいた。

ある日、片方の町から男が来て老人に尋ねた。

「隣の町はどんな町ですか?」

すると老人は男に、

「今までいた町はどんな町でしたか?」と逆に問いかけた。

男は、

「悪い人間ばかりで汚い町でした」と答えた。

それを聞いた老人は、

「あなたがそう思っているなら、隣の町も悪い人間ばかりで汚い町ですよ」と答えた。

 

しばらくすると、先ほどの男と同じ町から別の男が来て老人に尋ねた。

「隣の町はどんな町ですか?」

すると老人は男に、

「今までいた町はどんな町でしたか?」と逆に問いかけた。

男は、

「親切な人ばかりで、綺麗な町でした」と答えた。

それを聞いた老人は、

「あなたがそう思っているなら、隣の町も親切な人ばかりで、綺麗な町ですよ」と答えた。

 

物の捉え方

オアシスの老人の教訓は、『物の捉え方によって、良くも悪くもなる』です。

オアシスにいた老人は二人の旅人と出会い、それぞれに同じ質問を投げかけました。

しかし、同じ町にいたはずの二人の旅人は正反対の町の印象を言いました。

町の規模はわかりませんがこれは旅人の物の捉え方が印象に大きな影響を及ぼしているということです。

 

例えば、町で買い物をした際に

「買い物バッグが重そうですね?持って差し上げましょうか?」

と声を掛けられたとします。

その時にこの二人の旅人は、それぞれ違う思考をするでしょう。

まず、一人目の旅人は、

「この人もしかしたら買い物バッグを盗もうとしているんじゃないか?」

と相手を疑う思考になるでしょう。

たしかに防犯意識は高いですが、相手を疑ってばかりでは幸せになれません。

次に、二人目の旅人は、

「他人の荷物を持ってあげようとするなんて、なんて優しいんだ!」

と相手の優しさに驚くことでしょう。

 

このように、同じ言動や行動でも当人の捉え方によって良くも悪くもなってしまいます。

そして厄介なのが、自身の捉え方は訓練すればコントロールすることができますが、他人の捉え方をコントロールするのは困難であるというところです。

 

皆さんも経験があるのではないでしょうか?

「そんなつもりで言ったんじゃないのに・・・」と、

自分の意図していた反応と違い、不利に立たされてしまう経験。

 

それを避けるには、自分の言動や行動で、

「相手はどのような捉え方ができるか?」「どのようにしたら自分の意図したような捉え方をしてもらえるか?」

を考えて、自身の言動と行動を実行することです。

しかし、どこまで予想しても100%はありませんのでご注意を!

 

老人の質問の真意

 

旅人たちの物の捉え方が違うというのはわかりました。

しかし、なぜ老人は旅人の質問に正確に答えられたのか?

次は、老人目線で「物の捉え方」を考えてみます。

 

そもそも「隣の町はどんな町ですか?」という質問はとても難解な質問です。

なぜなら、隣の町の印象は訪れる人各々で違うからです。

そこで老人は「今までいた町はどんな町でしたか?」という質問を旅人に投げかけました。

なぜ老人は「今までいた町はどんな町でしたか?」という質問をしたのでしょう?

実はこの質問はとても合理的な質問なのです。

 

この質問をすることによって、旅人がポジティブ思考なのか、ネガティブ思考なのかを見分けることが出来ます。

ではなぜ、旅人がポジティブ思考なのか、ネガティブ思考なのかを見分ける必要があるのでしょう?

それは、老人が何と言おうとポジティブ思考の人は次の町のことを良い町と感じ、ネガティブ思考の人は次の町を悪い町と感じることを知っているからです。

 

この様な差が生まれるのは、旅人それぞれの思考方法に大きく影響します。

ポジティブ思考の人は無意識にその町の良いところを見ようとし、ネガティブ思考の人は無意識にその町の悪いところを見ようとします。

ポジティブな印象は次の町でも引き継がれ、ネガティブな印象は次の町でも引き継がれる。問題は自分自身にあるということです。

 

そこでさらに老人に自らの思考の後押しをされたら、そのように思い込んでしまうこと必至です。

結果、旅人の思考さえわかってしまえば次の町の印象を当てることが出来るのです。

 

偏り

ぴえ郎がこの寓話を読んで導き出した教訓は、

『意見の偏りは危険』です。

 

オアシスの老人という寓話には、「ポジティブな旅人」と「ネガティブな旅人」が登場します。

この二人では、ポジティブな旅人の方が人生が明るく見えていると思われがちです。

でも100%ポジティブな人や100%ネガティブな人など存在しません。

しかし、ネガティブ思考の人は『100%ポジティブ思考』を目指さなければならないと思いがちです。

これは大きな勘違いです。

 

ポジティブ思考は、一見完璧な思考に見えますが、デメリットも存在します。

それは、『危険に鈍感』ということです。

生き物において、危険に鈍感というのは致命的です。

 

逆にネガティブ思考『危険に敏感』です。

ある出来事の最悪の状況を推測でき、回避行動により生じた最悪の結果を想像することが出来ます。

これは、生きる上で大事な能力です。

 

この様にポジティブ思考が善でネガティブ思考が悪ということはなく、どちらにもメリットとデメリットが存在します。

ポジティブ思考が善でネガティブ思考が悪という考え方の偏りがとても危険なので気を付けてください。

まとめ

 

どうだったでしょうか?

このオアシスの老人という寓話で、

  • オアシスの老人の教訓は、『物の捉え方によって、良くも悪くもなる』
  • 同じ言動や行動でも当人の捉え方によって良くも悪くもなってしまう
  • 上記を避けるには「相手はどのような捉え方ができるか?」「どのようにしたら自分の意図したような捉え方をしてもらえるか?」と考える
  • ポジティブな印象は次の町でも引き継がれ、ネガティブな印象は次の町でも引き継がれる。問題は自分自身にある
  • 『意見の偏りは危険』

という五つのことを導き出すことが出来ました。

 

しかし、オアシスの老人はなんのためにオアシスにずっといるのか最大の謎が謎のまま・・・

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です