いつか 大人になる きみへ
むかし 子どもだった あなたへ
目次
あんなに あんなに
こんにちは!ぴえ郎です!
今回紹介する絵本は、ヨシタケシンスケさんの『あんなに あんなに』です。
この本は、全世界の子どもを持つ親御さんにぜひとも読んでいただきたい絵本です。
ヨシタケシンスケさんの絵本は以前『ふまんがあります』を絵本考察しました。
まだ読んでない方は読んでみてください!↓↓↓↓
あんなに あんなに
書籍紹介
2021年6月15日 第1刷発行
2021年7月 4日 第3刷
著者:ヨシタケシンスケ
発行者:千葉 均
編集:藤田沙織
発行所:株式会社ポプラ社
デザイン・着色:アルビレオ
印刷・製本:中央精版印刷株式会社
あんなに
ヨシタケシンスケさんの絵本考察第二弾!
子どもが読んだら素直に楽しいし、大人が読んだら考えさせられて楽しい!
そしてなんと言っても魅力的なイラスト!
可愛らしいキャラクターで思わずクスッと笑顔がほころんでしまいます。
今回の『あんなに あんなに』にはイラストである仕掛けが施されています。
それでは考察いきましょう!
変化
この絵本は、4ブロックに分かれていて、最初から最後まで『あんなに〇〇だったのに、もうこんな』という風に子どもの過去と現在を比べいるお母さん目線で話が進んでいきます。
各ブロック間は、その時に住んでいた場所や使っていたもの、日常感や季節感などヨシタケシンスケさんの文字の無い優しい絵で描かれています。
1. 『数分~数日の子どもの変化』
まず、第1ブロックでは『数分~数日の子どもの変化』について描かれています。
子どもを育てたことのある方は、必ず「あるある!」と共感し、ニヤニヤすること間違いなしの内容で、
あんなに わらっていたのに もう こんな
のように目まぐるしく変わる子どもの変化をお母さん目線で描かれています。
2. 『幼児期と成長期の子どもの変化』
次のブロックは、『幼児期と成長期の子どもの変化』です。
子どもが少し大きくなって、今までの生活がガラッと変化して子どもの「親離れ」がやってきます。
あんなに ちいさかったのに もう こんな
親としては大きく育って嬉しい反面、親離れが寂しいお母さんの気持ちが描かれています。
3. 『過去の自分と今の自分』
3ブロック目は、『過去の自分と今の自分』です。
ここでは、変化していたのは子どもだけではなく自らも変化していたことの気づきます。
子どもの成長の変化をずっと見届けて、子どもに手がかからなくなり一段落した時にふと鏡に映る自分を見てみると、
自らも昔とは変わり、衰えていたことに気づきます。
4. 『様々な過去の気持ちと今の気持ち
最後のブロックが、『様々な過去の気持ちと今の気持ち』です。
このブロックは過去の様々な『あんなに〇〇だったのに、もうこんな』を思い出し懐かしむ気持ちもありながら、『あんなに〇〇だったのに、もうこんな』という一見ネガティブな言葉をポジティブに感じる一番大切な部分です。
小さいころから今まで子どもの成長を近くで見てきたお母さん。
数えきれないほどの子どもの変化を見てきたけど、あとどれくらいの変化を見ることが出来るのだろう?
まだまだ近くで見ていたい気持ちと、子ども自身の人生を遠くから応援している親の気持ちの葛藤が描かれています。
変化
今回の絵本の大きなテーマは変化です。
この本は最初から最後まで、子どもの成長の変化、親の成長の変化、子どもの気持ちの変化、親の気持ちの変化、子どもの環境の変化、親の環境の変化など
子どもが生まれて親離れした後まで親子の変化を短い文とイラストで分かりやすく描かれています。
成長するのに変化はつきもの。
成長の過程を第三者(お母さん)目線で見たら、不思議なものです。
人は常に周りの環境や人から影響を受け、気持ちや考えをアップデートして生きています。
それゆえに成長に変化はつきもの。
逆に小さいころから気持ちや考えに全く変化がない人は新しい意見や環境を無視し、アップデートを拒んでいる人です。
自分の中の信念を一本持っていることはとても重要なことですが、新しい意見や環境を拒むのではなく一旦取り入れ、取捨選択をすることが大切です。
ある仕掛け
上にも書きましたが、この本は様々な変化を描いています。
しかし、唯一変化してしていないものが描かれている箇所をぴえ郎は見つけてしまいました。
それは、子どもです。
表紙と裏表紙のイラストを見比べて見てください!
全てが全て変わってしまったのではないと実感できるはずです。
まとめ
どうだったでしょうか?
- 今回紹介した絵本は、ヨシタケシンスケさんの『あんなに あんなに』です
- この本は子どもの成長の変化、親の成長の変化、子どもの気持ちの変化、親の気持ちの変化、子どもの環境の変化、親の環境の変化など子どもが生まれて親離れした後まで親子の変化を短い文とイラストで分かりやすく描かれている
- この本は変化について描かれているが、変化していない部分も隠されている
ぴえ郎の感想
人は様々な変化を繰り返し成長します。
昨日と同じ一日なんてありえません。
日々の変化は小さく気づきにくいかもしれませんが、それが月単位や年単位になると大きな変化へと変わります。
変化は本人よりも近くにいる第三者の方が気づきやすいです。
そんな変化を近くで見守ってくれていた親に感謝の気持ちと、自らが親になり子どもの変化を近くで出来るだけ多く見守っていきたいという感情が沸き起こりました。
お父さん、お母さんはもちろん。
子どもたちにも読んでほしい一冊です。