こんにちは!ぴえ郎です!
「いつも目標を立てるが目標を達成できたことがない!」
「仕事で案を出すよう言われたときに上手い案を思いつけない!」
このように思ったことはないですか?
もしあるなら、目標の立て方を知らないだけなのかもしれません。
今回の寓話を通して、
- 実行することの重要性
- 名案を思い付く思考法
- 目標の立て方
それでは、あらすじへ。
目次
ネズミの相談
あるところにいつも猫にひどい目にあわされているネズミたちがいた。
ある日ネズミたちは今の状況を何とかしようと、集まって相談を始めた。
いろいろな意見が出る中、一匹のネズミが
「猫が来た時にすぐ逃げられるように、猫の首に鈴をつけよう」
と言った。
その提案を聞き、他のネズミたちは名案だと喜んだ。
しかし、猫に鈴を付けに行くのは誰か?
という話になると、誰も手を挙げる者はいなかった。
実行力
この寓話の教訓は『いくら素晴らしい名案でも、実行できなければ無意味である。』です。
「猫が来た時にすぐ逃げられるように、猫の首に鈴をつけよう」と言う提案は
- 先手が取れる
- 耳で気づける
という2点で超優秀な提案です。
なぜこの2点が優秀なのかを説明します。
先手が取れる
まず1点目は『先手が取れる』というところです。
猫とネズミは体格差やスピードにも大きな差があります。
なんと、ネズミのスピードは時速10㎞しかないのに比べ、猫は時速50㎞弱出すことが出来ます。
なので障害物が少ないところで猫に見つかってしまったらすぐに捕まってしまいます。
そこで大事なのが「猫に見つかる前に気づき逃げる」ということが必須になります。
この先に気づくということが出来る猫に鈴作戦は優秀だと言えます。
耳で気づく
次に優秀な点は「耳で気づける」という点です。
ネズミは物を見る力が鋭いとは言えません。
むしろ視覚は弱い生き物です。
しかし視覚以外の嗅覚・聴覚・味覚・触角は哺乳類の中で上位の能力を持っています。
なので、猫に鈴作戦が成功すれば劣っている視覚ではなく、優れている聴覚で察知することが出来るのでネズミが優位に立つことが出来ます。
しかし、こんな超優秀な名案であっても実行しなければ提案が無かったのと同じです。
所詮は絵に描いた餅。
どんなに上手に餅の絵を描こうと食べることはできません。
なぜならそれは『絵』だからです。
お腹を満たすためには、実際に餅を焼かなくてはなりません。
「名案を思い付く」ということよりも「実行する」という方がハードルが高いということがわかりやすく表現されている寓話ですね。
目標の立て方
猫に鈴作戦を思いついたネズミの思考法は、私たちが目標を立てる際に応用することが出来ます。
なので、このネズミはどのようにしてこの名案にたどり着いたのか?を考えます。
ネズミの思考
- まずネズミは、「猫にひどい目にあわされない」という最終ビジョンを思い描きます。
- 次に、この最終ビジョンを現実にするため何をすればよいか考えます。
- 今回の場合は、「猫にひどい目にあわされない」ためには「(ネズミを強化する)か(猫を弱体化させる)のどちらかをする必要がある」と気づきます。(もちろん環境を変えるという手もありますが、長い間実行しなかったので、ないものと考えます。)
- しかし、体格差や力量、時間など様々なことを考慮して、自分たちを強化したところで猫の強さに並ぶことすら困難だと気づきます。
- なので、現実的な猫を弱体化させる方法を考えます。
- 猫を弱体化させるには、猫に対して何かしらの制限を課す必要があるので、どのような制限が良いかを考えます。
- 制限を考えるにあたって、まず猫の制限させるべき点(恐ろしいところ)を考えます。
- 猫の恐ろしいところは、「デカさ」、「速さ」、「五感の鋭さ」だと導き出します。
- この恐ろしいところの共通点は、すべて『ネズミ側が無防備で猫側が先制攻撃をしてきたときの脅威』だと気づきます。
- ということは、猫よりも先にこちらが猫の存在に気づければ脅威にはならない!
- どこにいるかわかるようにすれば良いのだから鈴を付けて音を出してもらおう!
なんと11ステップをへてやっと名案にたどり着きました。
ただ、やっていることは、
最終目標を立てる⇒最終目標を達成するための目標を立てる⇒最終目標を達成するための目標を達成するための目標を立てる⇒最終目標を達成するための目標を達成するための目標を達成するための目標を立てる・・・
この繰り返しです。
このように名案と呼ばれるものを思いつくには、様々な不揃いな積み木を積み上げていき最後の一個を積み上げられたときに思いつきます。
刺身を食べるには?
それではこの思考をいかして、目標達成への手順を紹介します。
今回は、手順がわかりやすいように「刺身を食べるにはどうすればよいか?」で考えます。
手順1 ー 具体的な最終目標を設定する
「売り上げを伸ばす」などの漠然としたものや抽象的な目標ではなく、「今年中に売り上げ〇〇円を突破させる!」などゴールが明確になっている目標を設定します。
ここが明確になっていない目標は、出口のない迷路をクリアしようとしているようなものです。
ゴールはここ!としっかりゴールの場所を設定しましょう。
例)1年間で10㎏痩せる!
手順2 ー 最終目標を達成する方向性を考える
最終目標を達成するために行う行動の方向性を考えます。
この方向性によって迷路の難易度や道筋が変化します。
「△△までに売り上げ〇〇円を突破させる!」という最終目標なら、スタートは「商品を売る」なのか「広告を強化する」なのか「新商品を開発する」なのかで難易度に大きな違いがあるのがお分かりいただけるのではないでしょうか。
なので、自分はどのような方法で目標達成しようとしているのかをここで決めます。
例)適切な食事と運動で目標を達成する。
手順3 ー 目標からスタートまでを逆算する
ゴールと方向性が決まり、やっと迷路を進みだすと思いきや・・・
手順1で明確なゴールを設定しましょうと言いましたが、いくら明確なゴールがあったとしてもスタート位置が無ければ一生迷路はクリアできません。
しかし、「スタート位置決めって難しいよ!」という方が多いと思います。
何からやってよいのか?何をやればよいのか?とスタート位置が定まらない方に、スタート位置の決め方を紹介します。
それが、『刺身を食べるには?』です。
あなたの目の前に鮪が一匹います。
では、あなたが『刺身を食べるには?』どうすればよいですか?
もちろん、サメではないのでそのまま齧り付くというワイルドなことはできません。
刺身を食べるには、
- 内臓を取り出す
- 三枚におろす
- 骨を外す
- 皮を剥がす
- サクにする
- 一口サイズに切る
実際の工程よりも簡略化していますが、このような工程をしなくては刺身を食べられません。
この工程を最終目標で行います。
最終目標のいらない部分をそぎ落とし、口に入る大きさまで細かく細かく刻んでいく。
そうすると今やるべきことが見えてきます。
その今やるべきこと最終目標への第一歩です。
例えば、「1年間で10㎏痩せる」という目標があったとしたら、これを達成するには「半年で5㎏痩せる」。「半年で5㎏痩せる」ということは「1か月で0.83㎏痩せる」…
このように「1年間で10㎏痩せる」という大きな魚を細かく刻んでいき、一口サイズになってから召し上がる。
これが上手な目標の立て方です。
今回の寓話では、猫に鈴案という名案が出てきますが、この名案はまだ一口サイズまで細かくできていません。
なので皆戸惑ってしまい召し上がる(実行する)ことが出来ませんでした。
名案の落とし穴
最後に猫に鈴作戦の落とし穴を紹介します。
それは、『音だけに集中していると危険』です。
音がなれば危険で音が鳴らなければ安全という風な図式が完成してしまうと判断材料が音のみになってしまいます。
判断をする際に、信用できる判断材料の数がその判断の精度を左右します。
なので、音の有無のみで危険度を判断することは、とても危険な行為です。
例えば、もし猫が鈴の音に気が付いてしまったら、音の出ない様に近づいてくる可能性があります。
この時、音のみに集中しているねずみは気が付きません。
このように、
鈴を付けたことによって以前よりも警戒心が緩くなってしまい、危険が増してしまう結果になってしまったなんてことも起こってしまいます。
これでは元も子もありません。
いくら自分に有利な状況になったとしても、有利な状況を過信しすぎると痛い目に合うことを覚えておきましょう。
まとめ
どうだったでしょうか?
ただただねずみが相談をしているだけの寓話ですが様々なことが考察できました。
- この寓話の教訓は『いくら素晴らしい名案でも、実行できなければ無意味である。』
- 「名案を思い付く」ということよりも「実行する」という方がハードルが高い
- 最終目標を立てる⇒最終目標を達成するための目標を立てるということを繰り返すと名案へたどり着く
- 目標を立てる手順は、具体的な最終目標を設定する⇒最終目標を達成する方向性を考える⇒目標からスタートまで逆算する
- いくら自分に有利な状況になったとしても、有利な状況を過信しすぎると痛い目に合う
名案が出てみんなテンションが上がって騒いでる時に「じゃあ誰やる?」という質問に皆黙り込むとか完全にコントの流れじゃないか!