人間関係にお悩みの方必読!【寓話】北風と太陽

太陽

人は他人に接するようになってから、人間関係の問題に必ず遭遇します。
学生時代の先輩と後輩や社会人の上司と部下、夫婦、嫁姑など生きていく中で様々な人間関係の悩みが絶えないものです。

今回紹介する寓話はそんな人間関係を楽にする教訓がある話です。

北風と太陽

有名なイソップ寓話の中の一つなので一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
しかし、小さいころに読むのと大人になってから読むのでは考えが違うものになるかもしれません。

それでは、あらすじへ。

あらすじ

北風と太陽がどちらが強いかで言い争いをしていた。

そこへ、目の前を旅人が歩いてきた。
北風と太陽は、その旅人の上着を脱がせた方が勝ちという勝負で決めることにした。

先に北風が挑戦をした。
北風が、旅人へ強く吹き付けたところ、旅人はしっかりと上着を押さえた。
北風は一層勢いを強めたが、旅人は寒さに参れば参るほど重ねて服を着込むばかりだった。北風もついに疲れ果て、太陽に順番を譲った。

太陽は、はじめに穏やかに照りつけたところ、周囲が暖かくなり、旅人は上着を脱いだ。
太陽はさらに日差しを強く照らしていくと、旅人は暑さに耐えかねて、傍らに川の流れるのを幸い、真っ裸になるや、水浴びをしに飛び込んだ。

説得が強制より有効なことが多い

この寓話の教訓は、「説得が強制より有効なことが多い」ということです。

物語の中では、「説得」は太陽、「強制」は北風となっているので、言い換えれば「太陽は北風より有効なことが多い」となります。

北風は自身の突風に自信があるので、旅人の上着を強制的な力技で脱がそうとします。
しかし、力技でやればやるほど旅人は重ねて服を着込んでしまい逆効果でした。

それに比べて、太陽はじっくり旅人に光を照らすことで、旅人に自ら上着を脱がせました。
さらに、強く光を照らし続けて最終的には真っ裸にしてしまいました。

これは、日常の人間関係に重ね合わせられます。

厳しい態度や強引な言葉ではかえって人を頑なにしてしまう。
人の行動や心を動かしたい時は、暖かく優しい態度や言葉をかけることによって、本人自ら行動や心を動かしてくれる。

帽子の勝負

北風と太陽の物語は違うパターンもあるようです。
それは、上着を脱がす勝負の前にこのような勝負をするパターンです。

「北風と太陽が言い争いをして、旅人の帽子を脱がす勝負をすることになり、太陽は一生懸命照らしますが、旅人は日差しが強くなったと帽子を深くかぶってしまいました。
続いて北風が旅人に突風を吹くと、あっという間に帽子は飛んでいきました。」

このパターンの話では少し教訓は変わってきます。
教訓は「人は適材適所、役割がある」ということです。

北風は、上着を脱がすことはできなかったが、帽子は脱がすことができた。
太陽は、帽子を脱がすことはできなかったが、上着を脱がすことができた。

北風も太陽も帽子勝負と上着勝負では、同じ行動をしているのに、違う結果になっています。

的確な手段で適切なことをすることで、大きな効果を生み出す。

比較

そもそもなぜ、北風と太陽はどちらが強いかで言い争いをしていたのでしょうか?

北風は「寒さ」においては大きな能力を持っています。
太陽は「暑さ」においては大きな能力を持っています。

北風も太陽も特別な固有の能力を持っていて、比べようがありません。
しかし両者が「自分が一番」と思い込んでしまったがために、他と比較したくなってしまったのでしょう。

この思考は人間関係でも同じで、自身が優位に立つためや他者を蹴落とすために他との比較をしたがります。
しかし、ある特定の分野で誰かに勝っていても、異なる分野では誰かに劣っているのが人です。

ある特定分野のみ比べられる天秤があったとして、その天秤で人同士を比べ合う意味はありますか?
もちろん『競い合う』のは成長する上でとても重要です。
しかし、『競い合う』のと『比べ合う』のは似て非なるものです。

人同士を比べて、自分勝手なランキングを作っている人は、本質を理解できない。

まとめ

「北風と太陽」は「人間関係」ととても深い関わりがあります。
他人の動かし方他人の長所に気づく重要性他人と自分の比較の無意味さを知っていただけたのではないでしょうか。

今回三つの教訓を紹介させていただきました。
しかし、寓話は読み手それぞれ感じることは違います。
なので自分なりの教訓を探していただければと思います。

 

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